グラフィックデザインブランディング展示会

来場者を惹きつける展示会ブースデザインの必勝法|3つの効果を実証

ベルフォート株式会社 代表取締役社長

長尾 真介

展示会ブースデザインに戦略を|来場者の行動を促すブースデザイン3つの効果

製造業関連の展示会出展において、戦略を練った展示ブースのグラフィックデザインは、来場者の行動に大きく寄与します。
この記事では、ブースデザインが果たす効果として、来場者の行動を促進する3つのポイントを、実際のデザイン事例を交えて詳しく解説しています。

展示会で費用対効果の高い展示ブースデザインを

製造メーカー様が出展できる展示会は、年間を通じ、「機械要素技術展」「INTERMOLD 金型展」「日本ものづくりワールド」「IPF Japan」など様々あります。来場者としては10万人近くの集客を誇る展示会もあり、彼らは自分たちが欲する商品やサービスを、積極的に探す目的で足を運んできます。

IPF Japan 展示会会場

製造メーカー様が、自社のサービスや製品にマッチした展示会に出展することは、来場者、つまり見込み顧客との対面での接触機会を多く獲得でき、関係を深めることができるので、認知拡大だけでなく、そのまま商談に繋がるケースも少なくないでしょう。

 

そんなビジネスチャンスに溢れている展示会出展ですが、出展には、ある程度まとまった費用も必要です。費用対効果を最大限に高めるためにも、展示するブースのグラフィックデザインには、「集客するメディア」としての機能をしっかり盛り込みたいですね。

来場者の行動を促す! ブースデザインが発揮する3つの効果

弊社ベルフォートは、出展する製造メーカー様の目線で、展示ブースのグラフィックデザイン制作に、幾度となく携わってきました。そして実際に展示会に参加することで、来場者の行動パターンや効果的なグラフィックデザインを研究してきました。
その結果、ブースデザインが担える効果としては、以下の3つに大別できます。

①来場者の足を止める
②来場者をブース内に引き込む
③来場者を説得し、目的を達成する

以下より、それぞれのポイントごとに事例をお見せしながら解説いたします。

【効果①】 来場者の足を止める

実際に展示会に参加し、来場者の様子を観察すると、多くの来場者は、目線を斜め上に向けながら歩いていることが分かります。それは、自分たちが欲する商品やサービスの有無を、各社展示ブースの「看板」を見ながら判断していることの表れなのでしょう。

目線を斜め上に向けながら歩いている

つまり、展示ブースの看板が来場者とのファーストタッチになり、ここに訴求したいキャッチコピーや、自社サービスのキーワードを掲載する必要があります。
おおよそ3メートル前後の高さで、10数メートル先からでも認識できる文字サイズ。看板に掲載された情報と、来場者個人のニーズがマッチすれば、自社の展示ブース前で、足を止めてもらえる確率はグッと上がるでしょう。

また補足ではありますが、来場者の足を止める方法は、当然ブースのグラフィックだけでなく、以下のことも重要になってきます。

 

  • コンパニオンを雇用し、ノベルティの配布を積極的に行う
  • 自動機など、動きのある設備品を展示し、常にデモンストレーションさせる
  • 例えば樹脂製品ではメッキ塗装品など、目を引きやすい製品を展示する

 

会場で来場者の足を止めるには、彼らの目を引くことを第一に、施策を練ることが大切です。

【効果②】 来場者をブース内に引き込む

例えば5~6m四方の正方形型、12m×2.5m程の長方形型など、中規模の箱型ブースにおいては、内部に来場者を引き込むことも重要な過程です。様々な製品を展示しておくことも引き込むための大きな要因ですが、ここでは弊社がグラフィックをサポートした、(株)関東製作所様の事例を用いて解説いたします。

来場者はむやみにブース内に入ってきません。ブース前で、入る価値があるかどうかを判断しようとします。そこで、グラフィックにおいては2つのポイントがあります。

内部に来場者を引き込むデザイン
まず、関東製作所様のコーポレートアイデンティティーカラーがエンジ色であるため、ブース外枠はエンジ色で統一。一方、ブース内のメイングラフィックは白ベースに黒文字を中心に配置し、エンジ色とのコントラストで文字の視認性を高めています。

これに加えて、自社サービスや製品の特徴をキーワードやキャッチコピーで大きな文字でアピール。ブース外からでも文字がストレスなく読める工夫を施しています。ブース外で認識されたキーワードやキャッチコピーが来場者の興味を引けば、多くの人がブース内に足を踏み入れてくれることでしょう。

 

さらに補足として、「お気軽ににお立ち寄りください」や「詳細は、解説させていただきます」といった声がけも大切です。これらの工夫によって、ブース前で来場者が入る価値を感じ、積極的にブース内に足を運ぶ流れが生まれます。

【効果③】 来場者を説得し、目的を達成する

ブース内部に呼び込めた来場者には、自社についての情報を、ある程度詳細に語ることができます。その際にも、壁に掲載されたグラフィック情報が、関係を深める大きな助けとなります。

関東製作所様の例では、幅約6m×高さ約3mのメイングラフィック面内で、大きく役割分担させています。
上部の「海外展開」「自動機製造」などの大文字は2m以上の高さに位置しているので、前述のブース内部に引き込む際に機能するものです。そのため、引き込めた来場者には、敢えて見えなくても問題ありません。

ブース内の来場者向けのグラフィックは、目線の高さ、おおよそ150~170cm辺りを集中的に作り込みます。

ブース内の来場者向けのグラフィックは、目線の高さ、おおよそ150~170cm辺りを集中的に作り込みます。間近で読んでもらうことを意識し、文字サイズはある程度小さくても問題なく、その分、多くの情報量を掲載できます。

 

気を付けるポイントとしては、文字や文章の羅列だけでなく、イラストや写真、グラフなども多用しながら、メリハリのあるグラフィック表現で、来場者を飽きさせない工夫が必要です。

自社スタッフにとっても、詳細な情報がグラフィックに盛り込まれていることで、説明の際にサポートが得られ、来場者とのコミュニケーションがスムーズに深まります。そして、ニーズをもった来場者に納得まで感じてもらえれば、名刺交換はもちろんこと、そのまま商談に繋がるチャンスは大いに出てくるでしょう。

展示会場は自社のブランド価値を高める場

製造業関連の展示会は、自社の潜在的な顧客層と直接対話できる貴重な機会です。しかしながら、わずかな開催期間中に高い費用対効果を発揮するためには、計画された戦略が展示ブースのグラフィックには必要です。

また同時に、展示会場には多くの競合他社も出展し、ブースのデザインが企業ブランドの印象として重要な役割を果たします。他社に劣るデザインは、企業のブランド価値を低く見せ、来場者の印象にも悪影響を与えかねません。

展示会ブースの仕様にお悩みの製造メーカー様へ

弊社ベルフォートのデザイン部署は、ウェブサイトやデジタルメディアが台頭する以前から、グラフィックデザインの分野で経験を積んできました。それに加え、製造業界での実務経験と製造業に特化したサービス展開で、製造メーカー様を中心としたお客様をサポートして参りました。

展示会ブースのデザイン検討に課題のある方、ぜひ一度お気軽にご相談ください。

 

 

このコンテンツの著者

長尾 真介

ベルフォート株式会社 代表取締役社長

2004年、グラフィックデザイナーとして広告代理店に就職。2007年よりウェブデザイナーに転職し、以降ウェブとグラフィック両方のデザイン実務経験を積む。
2012年にウェブ解析士、2013年に上級ウェブ解析士の資格を取得したことで、ウェブマーケティングの業務に傾倒。マーケティング提案からウェブサイト企画、デザインまで一貫したディレクションを担う。

2016年、プラスチック成形メーカーの金型部門で、ブロー成形金型の設計に転職。主に自動車のガソリンタンク型を担当し、設計業務だけにとどまらず、最終的にチームリーダーとしてプロジェクト全体のディレクションまでを担当。
2019年9月に独立・創業し、製造業界をターゲットにしたウェブマーケティングサービスをスタート。2年後の2021年10月に法人化し、現在に至る。

【保有資格】
(一社)ウェブ解析士協会認定「上級ウェブ解析士」
(一社)全日本SEO協会認定「認定SEOコンサルタント」
(一社)ウェブ広告協会認定「ウェブ広告エキスパート Silver」
(一社)ウェブ解析士協会認定「初級SNSマネージャー」

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