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スモールキーワードSEO|クロスメディアによる相乗効果と高ニーズの発見事例

ベルフォート株式会社 代表取締役社長

長尾 真介

スモールキーワードSEO クロスメディアによる相乗効果と高ニーズの発見事例

SEO戦略の成功には「ビッグキーワード」への注目が一般的ですが、実は「スモールキーワード」にも大きな機会が潜んでいます。

本記事では、ベルフォート(株)の経験をもとに、これら検索数の少ないニッチなキーワードが、どのようにクライアントの認知度向上やコンバージョンの促進に寄与するかを解説します。製造業界の事例を交えて、スモールキーワードSEOの重要性を紹介します。

見過ごされがちなスモールキーワードの潜在力

SEO戦略では、月間数万から数十万という検索ボリュームを誇る「ビッグキーワード」での上位表示が業績向上に直結します。これらのキーワードを目指すことは、膨大な訪問者数を引き寄せる大きなチャンスですが、競争の激しさから、成功には長期的な計画と努力が必須となります。

その一方で、月間検索数が数百と少ない「スモールキーワード」は、アクセス数の面で見劣りするため、しばしば見過ごされがちです。しかし、これらのスモールキーワードが、実は重要な機会をもたらしてくれるケースもあります。

スモールキーワードを上手く活用することで、狙いどおりのニッチな市場に到達し、予期せぬ高いROIを実現することが可能になります。

スモールキーワードによる認知拡大の事例

次に、スモールキーワードの活用がいかにして自社の認知度向上に貢献するのか、その大切さについて解説します。

クロスメディアで生まれる驚きのSEO成果

弊社では、プラスチック成形メーカー様のSEOコンサルティングを担当しており、2022年3月末に興味深い事例を経験しました。

ライスレジンコンテンツ

クライアントのオウンドメディアサイトで、「ライスレジン」というお米を配合したバイオプラスチックに焦点を当てたコンテンツを公開していました。
※上記画像は、該当コンテンツのファーストビューイメージ

このキーワードは、今でこそ月間検索ボリューム2,200とされてますが(Googleキーワードプランナー調べ)、当時は検索順位3~5位辺りの位置で、一日のアクセス数は10~20程度。スモールキーワードと判断できるキーワードでした。

 

2022年3月31日の夕方、自宅でテレビニュースを見ていたところ、偶然ライスレジンの特集が取り上げられているのを目にしました。その時は特に注視していませんでしたが、数日後、オウンドメディアのアクセス解析レポートを作成していた際に、驚くべき発見がありました。
3月31日から4月1日にかけて、ライスレジンに関するページへの自然検索流入が急増していることに気づいたのです。

クロスメディアで生まれる驚きのSEO成果

これは確証はありませんが、3月31日の夕方にテレビニュースで特集されたことがきっかけで、翌日に多くの人が仕事中にライスレジンについて検索。結果として検索上位にあった私たちのオウンドメディアのコンテンツへ、大量にアクセスが集まったと推測しています。

 

もしこの仮説が正しければ、テレビとウェブサイトという異なるメディア間で相乗効果を生み出す、クロスメディアの重要性を痛感した事例となります。この体験は、スモールキーワードがクロスメディアを利用してクライアントの認知度を効果的に高めることができることを証明し、私たちの戦略に新しい視点を提供しました。

スモールキーワードから高いニーズを発見した事例

冒頭でも説明した通り、SEO戦略において検索ボリューム数の多いキーワードは有利ですが、その数の多さだけで戦略をプランニングするのは早計です。次に示す事例でも解説しますが、スモールキーワードの中にも、高いニーズコンバージョンに直結しやすい貴重なキーワードが存在するからです。

高コンバージョン率を生むスモールキーワード

この点を明確にするために、引き続き、オウンドメディアのライスレジンコンテンツを例に取ります。以下の比較グラフをご覧ください。

ある一定期間のSEO経由のアクセス数

コーポレートサイトへの送客率(CV率)

運営するオウンドメディアは、訪問者をコーポレートサイトへ送客することを主な目標(コンバージョンポイント)としています。ご覧の通り、「ヒケの原因」「ブロー金型」「射出成形機」といった他のコンテンツと比較して、ライスレジンのコンテンツはアクセス数は少ないものの、コーポレートサイトへの送客率、すなわちコンバージョン率が、他のどのトピックよりも圧倒的に高いことが分かります。

 

この事例から、「ライスレジン」というスモールキーワードが、実際には非常に高いニーズを持ち、自社の認知拡大に大きく貢献していることがわかります。
このように、検索ボリュームが少ないからといって見過ごされがちなスモールキーワードでも、実はビジネスにとって非常に価値のあるキーワードである可能性があるのです。

スモールキーワードSEOは貴重な集客チャネル

スモールキーワードが多くのアクセス数を生み出さないとしても、それらを自社のオリジナルコンテンツとして制作・公開しないでおくのは、もったいないことです。ニッチなキーワードには、隠れたニーズが存在し、これらのキーワードを利用したSEO効果が、新たな引き合いを獲得する貴重なチャネルになり得るのです。

このようなキーワードやテーマに気づくためには、顧客の声を日常的に拾い上げておくことが重要でしょう。さらに、業界の情勢や市場のトレンドに敏感であり、未知の分野へ挑戦する姿勢が、新しい顧客との出会いを創出するのだろうと、私は思います。

SEO戦略にお悩みの製造メーカー経営者様へ

弊社ベルフォートのSEO担当者は、(一社)全日本SEO協会の認定資格を取得した『認定SEOコンサルタント』です。常に正確で最新のSEO対策の知識を保ち、かつ実際に製造メーカー様で成果を上げることで、業界に特化したSEOベンダーを自負しています。自社のSEO戦略にお悩みの方は、ぜひ一度、お気軽にお問い合わせください。

 

 

このコンテンツの著者

長尾 真介

ベルフォート株式会社 代表取締役社長

2004年、グラフィックデザイナーとして広告代理店に就職。2007年よりウェブデザイナーに転職し、以降ウェブとグラフィック両方のデザイン実務経験を積む。
2012年にウェブ解析士、2013年に上級ウェブ解析士の資格を取得したことで、ウェブマーケティングの業務に傾倒。マーケティング提案からウェブサイト企画、デザインまで一貫したディレクションを担う。

2016年、プラスチック成形メーカーの金型部門で、ブロー成形金型の設計に転職。主に自動車のガソリンタンク型を担当し、設計業務だけにとどまらず、最終的にチームリーダーとしてプロジェクト全体のディレクションまでを担当。
2019年9月に独立・創業し、製造業界をターゲットにしたウェブマーケティングサービスをスタート。2年後の2021年10月に法人化し、現在に至る。

【保有資格】
(一社)ウェブ解析士協会認定「上級ウェブ解析士」
(一社)全日本SEO協会認定「認定SEOコンサルタント」
(一社)ウェブ広告協会認定「ウェブ広告エキスパート Silver」
(一社)ウェブ解析士協会認定「初級SNSマネージャー」

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