内部リンク対策の基本|ユーザーエクスペリエンスの向上がSEO対策の秘訣
ベルフォート株式会社 代表取締役社長
長尾 真介
GoogleのSEOの順位選定の評価対象となるのは、コンテンツページ内の「リンク構造」です。ウェブサイトにおいてSEO対策としてのリンク設定には、「外部リンク」と「内部リンク」がありますが、本記事では内部リンクに焦点を当て、弊社がサポートする製造系サイトコンテンツの実例を用いて、その有効な設定方法を解説します。
目次
関連性を重視した内部リンクの効果的な設定方法
内部リンクをコンテンツ内に設置する際の基本的な手順についてご説明します。
現在閲覧しているコンテンツページと関連性の高いページへのリンク設定がポイントとなります。例えば、金型の「アンダーカット」に関するページでは、その解消方法となる「スライド機構」ページへのリンクを設けることが効果的です。
これは、アンダーカットに関する情報を読んでいるユーザーに対して、その解消方法としてスライドという手法がありますよと、アテンドしてあげるイメージで設置します。
サイト滞在時間の長さがGoogleの評価を上げる
「内部リンク設置はSEOに対する評価が上がる」といって、ただ闇雲にリンクをはればいいわけではなく、Googleはコンテンツを閲覧するユーザーにとって、有益な体験を与えているかどうかを判断します。
言い換えれば、サイト内でユーザーがリンクを辿りながらページを巡回してくれれば、それによってユーザーの「サイト内滞在時間」が延び、ユーザーが得る情報も増えることになります。ユーザーのサイト滞在時間が長いというのは、そのサイトがユーザーにとって有益な情報を提供しているとGoogleが評価するポイントであり、その結果として、検索順位の向上に好影響を与えるという仕組みなのです。
内部リンクがもたらすSEOスコアの上昇事例
機械的な裏付け情報となりますが、もしWordPressでコンテンツの投稿をされていて、「All in One SEO」のプラグインツールを導入している方がいれば、内部リンクを設置した場合とそうでない場合の、そのSEOスコアの違いを見比べてみることをお勧めします。
具体的な事例として、弊社が運営する製造系サイトのコンテンツの1ページ内に、5つ前後のリンクを設置することで、SEOスコアが78から93に上昇したことが確認できました。このような実証例は、内部リンクがSEOに与える影響を数値的に示しています。
※弊社では基本的なSEO知識への準拠だけでなく、数値的なエビデンスも確認しながら、SEO対策を講じています。
リンクテキストへの「目標キーワード」挿入が効果的
設置するリンクテキストには、必ず「目標キーワード」を入れることが重要です。このポイントは、Googleが創業時から、「アンカータグ」に記述されたテキストコンテンツを高く評価していることに由来しています。
また、実際、弊社が運営している製造系サイトのコンテンツ内のヒートマップデータを確認すると、ユーザーが目標キーワードに注目している傾向が一目瞭然です。クリックが目標キーワードに集中していることが明らかになっています。
上記は、製造系オウンドメディアの「金型のアンダーカット」をテーマとしたコンテンツページです。アンダーカットを解消するための方法として、「スライド」に関するページへのリンクを設置しています。
ヒートマップを見ると、特に「横スライド」「傾斜スライド」テキストへのクリックが集中しているのが分かります。
リンクに目標キーワードが入っていることで、クリック率の向上にも貢献しているのがわかります。
このデータから見ても、SEOにおいては、Googleクローラー対策としても、実際にユーザーの行動を促す対策としても、テキストリンクに目標キーワードを挿入することは必ず意識すべきポイントです。
また、コンテンツ内の画像にリンクを設置する際も、ALT属性に目標キーワードを必ず入れることが重要です。ALT属性に記述したテキストはブラウザ画面上には現れませんので、一見軽く見られがちですが、Googleのクローラーにはしっかりとした判断要素となっていますので、必ず入れるようにします。
ユーザーエクスペリエンスの向上がSEO対策の秘訣
内部リンク対策は、単なるSEOの小手先のテクニックと見られがちですが、冒頭でも述べたように、関連性の高いページへのリンクを丁寧に配置することで、ユーザーに更なるコンテンツの紹介が可能となり、有益な体験を提供することに繋がります。このような工夫によって、単なる検索エンジン向けの最適化だけでなく、ユーザーエクスペリエンスを向上させる効果も期待できるのです。
SEO戦略にお悩みの製造メーカー経営者様へ
弊社のSEO担当者は、(一社)全日本SEO協会の認定資格を取得した『認定SEOコンサルタント』です。常に正確で最新のSEO対策の知識を保ち、かつ実際に製造メーカー様で成果を上げることで、業界に特化したSEOベンダーを自負しています。自社のSEO戦略にお悩みの方は、ぜひ一度、お気軽にお問い合わせください。
このコンテンツの著者
長尾 真介
ベルフォート株式会社 代表取締役社長
2004年、グラフィックデザイナーとして広告代理店に就職。2007年よりウェブデザイナーに転職し、以降ウェブとグラフィック両方のデザイン実務経験を積む。
2012年にウェブ解析士、2013年に上級ウェブ解析士の資格を取得したことで、ウェブマーケティングの業務に傾倒。マーケティング提案からウェブサイト企画、デザインまで一貫したディレクションを担う。
2016年、プラスチック成形メーカーの金型部門で、ブロー成形金型の設計に転職。主に自動車のガソリンタンク型を担当し、設計業務だけにとどまらず、最終的にチームリーダーとしてプロジェクト全体のディレクションまでを担当。
2019年9月に独立・創業し、製造業界をターゲットにしたウェブマーケティングサービスをスタート。2年後の2021年10月に法人化し、現在に至る。
【保有資格】
(一社)ウェブ解析士協会認定「上級ウェブ解析士」
(一社)全日本SEO協会認定「認定SEOコンサルタント」
(一社)ウェブ広告協会認定「ウェブ広告エキスパート Silver」
(一社)ウェブ解析士協会認定「初級SNSマネージャー」