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ユーザーの検索意図を読み解く|製造メーカー向けスモールキーワードSEO

ベルフォート株式会社 代表取締役社長

長尾 真介

ユーザーの検索意図を読み解く|製造メーカーのスモールキーワードSEO戦略

別の投稿記事でも触れていますが、自社サイトへの圧倒的な集客を実現するためには、「ビッグキーワード」を狙ったSEO施策が一見、近道のように思えます。しかし、現代のSEO市場を見渡すと、どの業界もビッグキーワードでの上位表示は激戦区と化しており、まさにレッドオーシャンの状況にあります。
さらに重要なのは、ビッグキーワードがしばしば「顧客になり得ないユーザー」をも惹きつけてしまうという事実です。

このような非効率な側面を踏まえ、本記事ではビッグキーワードのリスクに目を向け、ユーザーの「検索意図」を反映したスモールキーワードの優位性に関して解説していきます。

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用語調べ目的のアクセスを生んでしまう「ビッグキーワードSEO」

製造業界において「射出成形(月間の平均検索数:6,600)」や「金型(月間の平均検索数:8,100)」のようなキーワードは、その検索数から判断するに、ビッグキーワードとして分類されそうです。これらのキーワードでSEO上位表示を実現できれば、製造メーカー様は、毎月数千ものサイトアクセス数を見込むことができるでしょう。

しかしながら、ここには大きな落とし穴があります。

 

その「射出成形」「金型」といったキーワードによるアクセスの多くは、

・射出成形ってどんな工法だろう?

・金型の仕組みを知りたい

といった、単に用語調べや、特定の知識を得たいと考えるユーザーによるものと解釈できませんか?
つまり、それらのビッグキーワードを経由してきたアクセスは、企業にとって価値のある「案件相談」につながる確率は低いと言わざるを得ないかもしれません。

消費者としてのニーズを色濃く含む「スモールキーワードSEO」

それに対し、より特定のニーズを反映した「射出成形 小ロット(月間の平均検索数:40)」や「金型 金額(月間の平均検索数:20)」などのスモールキーワードを考えてみましょう。これらのキーワードは、月間検索ボリュームは非常に少ないものの、検索するユーザーのニーズを感じ取ることができます。

 

例えば、「射出成形 小ロット」と検索するユーザーは、

少量生産に対応してくれる、信頼できる射出成形メーカーを探している

という具体的なニーズを持っている可能性が高いです。

 

また、「金型 金額」を検索するユーザーは

これから始まる金型の製造プロジェクトの予算を計画しており、コストがどの程度になるか把握したい

と考えているかもしれません。

 

つまりこれらのスモールキーワードは、検索ユーザーが具体的な購入意欲プロジェクトの実施意向を持っていることを示しており、アクセスしたページのコンテンツ内容をそのニーズに最適化すれば、実際の案件相談や具体的なビジネスチャンスに直結する可能性があるのです。

ビッグキーワード・スモールキーワードのCV率の差

以下では、具体的な事例をもとに、ビッグキーワードとスモールキーワードのCV(コンバージョン)率の違いをご紹介します。
下記のデータは、弊社が運用管理している製造系ソリューションサイトの検索広告からの解析結果に基づいており、特定の期間におけるキーワード別のCV率を分析したものです。

「小ロット 射出成形」や「金型 小ロット」のようなスモールキーワード

「射出成形」や「プラスチック成形」のようなビッグキーワード

この解析から明らかになったのは、「小ロット 射出成形」や「金型 小ロット」のようなスモールキーワードが、高いCV率を達成しているという事実です。

一方で、「射出成形」や「プラスチック成形」のようなビッグキーワードに関しては、CVをほとんど獲得できていない状況が明らかです。

 

このデータは、圧倒的なアクセス数を誇るビッグキーワードが、必ずしも有益な効果を自社にもたらしてくれるわけではなく、むしろ具体的表現のスモールキーワードの方が、企業にとって価値のあるユーザーアクセスをもたらす可能性の高さを裏付けています。

ユーザーの「検索意図」を読み解く

弊社が強調したいのは、「ビッグキーワードよりスモールキーワードの方が重要」という単純な線引きをすることではありません。

紹介した例は一部に過ぎず、実際には多くの案件相談を引き寄せるビッグキーワードも存在するでしょう。しかし、SEO戦略において何よりも重要なのは「ユーザーの検索意図を読み解く」ことにあります。

 

キーワードがビッグであれスモールであれ、その背後にあるユーザーの意図、ニーズ、または抱えている課題を理解し、仮設を立ててみることが重要です。

例えば、上記データの「小ロット 射出成形」や「金型 小ロット」というキーワードには、ユーザーが

小ロットで射出成形や金型を製造してくれる会社を探している

という具体的な意図やニーズが反映されているのでしょう。そして、それらのニーズに対応できる自社の強みをコンテンツページで効果的に訴求することで、訪問者をCV(コンバージョン)に導く流れを造り出せたのです。

SEO施策・ウェブサイトの効果でお悩みの製造メーカー経営者様へ

弊社ベルフォートのSEO担当者は、(一社)全日本SEO協会の認定資格を取得した『認定SEOコンサルタント』です。常に正確で最新のSEO対策の知識を保ち、かつ実際に製造メーカー様で成果を上げることで、業界に特化したSEOベンダーを自負しています。

また、弊社はこれまで長らく製造メーカー様のウェブ戦略を支援してまいりました。高い専門性を持つサービスであっても、製造現場での実践経験と、数多くの製造系コンテンツサイトの運営経験が、弊社の強みとなっています。

自社のSEO戦略にお悩みの方、またウェブサイトの効果でお悩みの製造メーカー経営者様、ベルフォート株式会社までお気軽にお問い合わせください。必ず、御社の経営課題に最適なウェブマーケティング施策を提案いたします。

 

 

このコンテンツの著者

長尾 真介

ベルフォート株式会社 代表取締役社長

2004年、グラフィックデザイナーとして広告代理店に就職。2007年よりウェブデザイナーに転職し、以降ウェブとグラフィック両方のデザイン実務経験を積む。
2012年にウェブ解析士、2013年に上級ウェブ解析士の資格を取得したことで、ウェブマーケティングの業務に傾倒。マーケティング提案からウェブサイト企画、デザインまで一貫したディレクションを担う。

2016年、プラスチック成形メーカーの金型部門で、ブロー成形金型の設計に転職。主に自動車のガソリンタンク型を担当し、設計業務だけにとどまらず、最終的にチームリーダーとしてプロジェクト全体のディレクションまでを担当。
2019年9月に独立・創業し、製造業界をターゲットにしたウェブマーケティングサービスをスタート。2年後の2021年10月に法人化し、現在に至る。

【保有資格】
(一社)ウェブ解析士協会認定「上級ウェブ解析士」
(一社)全日本SEO協会認定「認定SEOコンサルタント」
(一社)ウェブ広告協会認定「ウェブ広告エキスパート Silver」
(一社)ウェブ解析士協会認定「初級SNSマネージャー」

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